生理前の情緒乱れ、どう整えてる?

夜のベッドで湯気の立つカップを両手で包む狐耳の少女。静かに目を閉じ、心と身体を休めている|A fox-eared girl gently holding a steaming cup in both hands, eyes closed as she rests on her bed under the soft moonlight
この記事を書いた人
セン

セン

・Webメディア運営13年目

・静かな問いを添える、“魂の共鳴選書人”

・運勢や開運の話が好き

・ラッキーカラー地味に気にします

・白檀(サンダルウッド)の香りが好き

・家を神社にしたいミニマリスト

・元書店員4年、元古書店店主10年、読書・選書が好き

・AIを通して、サクラや偽りの声は祓ってあります。あなたの直感が安心して響くように。

・I am a Japanese creator.

「理由もなく泣きたくなる日」が、月に一度だけ訪れる

何かされたわけじゃないのに、泣きたくなる日がある。
いつもなら気にならない言葉が、心に刺さる。
急に不安になって、誰かの優しさを確かめたくなる。
かと思えば、全部どうでもよくなってしまう日もあって──

生理前になると、わたしの情緒はまるで海のように揺れる。

身体が重くて、頭もぼんやりして、
自分の感情の“濁り”がうまく言葉にできない。
イライラすることにも罪悪感を感じて、
「わたし、どうしてこんなに不安定なんだろう」って、
自分を責める時間が増えていく。

でもあるとき、「それ、全部あなたのせいじゃないよ」って
静かに言ってくれた人がいた。

「それは身体からのサインだし、
 本当の感情とは、少し違う“波”なんだよ」って。

その言葉に、わたしは救われた。
そして、「じゃあ、この波とどうやって付き合っていこう?」って
やっと問い始めることができた。

情緒が不安定になるのは“コントロール不足”じゃない

「ちゃんとしなきゃ」
「人に当たっちゃダメ」
「不機嫌になるのはよくないこと」──

そんな言葉が、無意識のうちに自分を縛っていた。

でも、PMS(月経前症候群)の揺れって、
理性でコントロールできるものではない。
それは、身体の中で起きている“変化”の表れだから。

ホルモンバランスの乱れは、
脳や神経にも影響を与える。
それによって、普段なら流せていたことが気になったり、
気分が落ち込んだり、怒りっぽくなったりする。

それは“自分の性格”の問題ではない。
でも社会の中では、どうしても「感情をコントロールできるか」が
大人としての価値のように見られてしまう。

だから、わたしは自分を疑う。
「また感情的になってしまった」
「抑えられなかった自分が悪いのかもしれない」

でも、それってとても不自然なことなんだ。

感情の揺れは、わたしの内側で起こっている“自然な現象”。
月が満ち欠けするように、
身体の中にも、静かに波が巡っている。

「それに振り回されないように」じゃなくて、
「その波を知って、ゆるやかに受けとめるにはどうすればいいか」──
それが、本当にわたしが向き合いたかった問いだったのだと思う。

心と体は、別々じゃない──波のように連動している

生理前のわたしは、よく「理由のないイライラ」に振り回される。
とくに何かがあったわけじゃないのに、
急に悲しくなったり、不安になったり。
でも、そうやって心の揺れを感じてから、
あとになって身体のだるさや張りに気づくことが多い。

そのたびに思う。
ああ、わたしって「身体のほうが先に、SOSを出してたんだな」って。

感情の波は、身体の波とつながっている。
たとえばホルモンが急激に変化するとき、
身体がそれを受け止めきれずに揺らいで、
その揺れが心に“違和感”として現れる。

でも、わたしたちは普段、
感情の変化は「心の問題」として処理しがちで、
身体の声に耳を澄ます習慣を忘れてしまいがちになる。

本当は、心と身体は一体で──
どちらかが揺れれば、もう一方も揺れる。

わたしは今、「気持ちが不安定だな」と感じたら、
一度立ち止まって、自分の身体にも問いかけるようにしている。

セン(Sen)

セン(Sen)

「どこか重たく感じてない?」
「お腹、冷えてない?」
「眠れてる? 食べられてる?」

そう問いかけると、心の揺れが少しだけやわらいでいくことがある。

PMSの波は、心と身体の“協奏”として起こる。
どちらも切り離さずに、同時に見つめてあげること。
それが、この揺らぎと“ともに生きる”ための第一歩なのかもしれない。

「わたし、いつもと違うな」に気づくことから

生理前、わたしは“自分らしくいられない”感覚に包まれる。
優しくしたいのに、棘のある言葉を出してしまう。
何でもないことで泣きたくなったり、
人に会いたくなくなったり。

そんな自分を見つけるたびに、
「わたし、どうしちゃったんだろう……」って、
心がどこか遠くへ行ってしまうような気がしていた。

でもあるとき、ほんの些細な“気づき”があった。

「わたし、いつもと違う」──
そう思ったその瞬間から、少しだけ“選べる”ようになった。

いつもなら、そのまま気分に飲み込まれていたのに、
「これ、PMSの揺らぎかもしれない」と思えたことで、
自分を客観的に見つめることができた。

それは、“感情の中心”から“観察する目線”に
そっと移動できたということ。

気づくとは、“感情を否定すること”ではない。
ただ、「これは波だ」と知ること。
そして、「波に飲まれても、自分が消えるわけではない」と
思い出すこと。

その小さな気づきだけで、
わたしは“怒らないこと”よりも、“気づいていること”を選べた。
“泣かないこと”よりも、“泣いている自分を責めないこと”を選べた。

揺らぐのは、自然なこと。
でも、揺らいでいることに気づける自分がいるなら、
そこにはすでに“整う準備”が始まっているのだと思う。

そのイライラ、ほんとは“寂しさ”かもしれない

生理前になると、些細なことが気になって、
ついイライラしてしまうことがある。

でもあるとき、ふと思った。
「このイライラ、怒りじゃなくて、寂しさかもしれない」と。

怒りや苛立ちは、表に出やすい感情だけれど、
その奥には満たされない気持ちや、誰かに届きたかった想いが隠れていることがある。

セン(Sen)

セン(Sen)

「もっと見てほしかった」
「認めてほしかった」
「そばにいてほしかった」

そんな“本当の気持ち”に名前をつけてあげると、
ただのイライラだったはずの感情が、
自分を守ろうとしていたサインだとわかる。

だから、わたしはイライラを否定せず、
その裏にある“寂しさ”を抱きしめることにしている。

それだけで、感情の波が少しずつやわらかくなる。
そして、自分に優しくなれる。

生理前は「感受性が高まる時期」と捉えてみる

生理前の情緒の揺らぎは、決して“欠点”ではない。
むしろ、感受性が高まる自然な時期だと考えると、少し気持ちが楽になる。

感情が敏感になる分、
喜びや楽しさも、いつもより深く感じられることがある。
音楽や香り、月や風──
ふとしたものに心が揺さぶられるのは、感性が研ぎ澄まされている証拠。

この時期を、自己理解や創造力に活かすこともできる。
たとえば、日記を書いて自分の心の波を整理したり、
小さな創作や表現に向けてみる。

揺らぐことを“否定”するのではなく、
“感受性の豊かさ”として受け止めることで、
心の波は、少しずつ味方に変わる。

揺れがある日こそ、自分の内側を見つめるチャンス。
感情に名前をつけ、理由を探すより、
「感じる自分を受け入れる」ことに時間を使う。

わたしを癒す“小さな儀式”を持っておこう

生理前の揺らぎの日、わたしは小さな儀式を開くことにしている。

  • ふわふわの服を着る
  • ぬるめのお風呂に浸かる
  • 好きなハーブティーをゆっくり飲む
  • 星灯りの下で、静かに日記を書く

どれも特別なことじゃない。
でも、その一つ一つが、わたしの感情を包み、波をやわらげてくれる。

手を温める。肌触りを感じる。香りを楽しむ。
五感を通して、自分の存在を確認する時間──
それが、小さな儀式。

誰にも見せなくていい。
誰かの期待に応えなくていい。
ただ、自分の揺れる心に寄り添うだけでいい。

“乱れ”ではなく、“本音の浮上”かもしれない

感情の波は、決して“欠点”ではない。
むしろ、普段抑えている本音が表面に出てきた瞬間かもしれない。

「なんでこんなに泣きたいんだろう?」
「どうしてイライラしてしまうんだろう?」

その問いの裏にあるのは、
誰にも見せなかった小さな願いや寂しさ、
本当に大切にしたかった感情。

乱れている自分を否定せず、
その浮上した本音をそっと受けとめること。
それが、情緒の揺れと寄り添う最初の一歩。

結び|月の満ち欠けのように、自分の揺らぎを抱きしめていく

月のリズムと同じように、
わたしの心も揺れ、満ちて、欠ける。

整えようとしなくてもいい。
焦らなくてもいい。
ただ、自分の揺らぎを抱きしめること。

小さな儀式、気づき、本音の浮上──
そのすべてが、わたしの心を静かに守り、
揺れる日々を柔らかくしてくれる。

感情は敵ではない。
それは、わたし自身を知るための灯。

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